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健診で視神経乳頭陥凹拡大を指摘されたら


健診で視神経乳頭陥凹拡大を指摘されたら

― 緑内障との関係と早めの眼科受診が大切な理由 ―

監修:石田眼科大崎クリニック院長 大野瑞先生

 

【受診の目安】

・健診結果に「視神経乳頭陥凹拡大」「緑内障疑い」「要精密検査」と記載がある場合は、症状がなくても一度眼科で詳しい検査を受けることをおすすめします。

・特に、40歳以上の方、家族に緑内障の方がいる方、以前にも眼底異常を指摘されたことがある方は、早めの受診が安心につながります。

健康診断や人間ドックで「視神経乳頭陥凹拡大」と書かれると、不安に感じる方は少なくありません。これは、目の奥にある視神経の出口部分のくぼみが大きく見える状態を指します。緑内障でみられることがある一方で、生まれつきの形の個人差によって大きく見える場合もあり、健診結果だけで病気と断定はできません。ただし、緑内障は初期の自覚症状が少ないため、放置せずに眼科で確認することが大切です。

 

図1 視神経乳頭陥凹拡大のイメージと、健診後の受診フロー

 

■視神経乳頭陥凹拡大とは?

視神経は、網膜で受け取った光の情報を脳へ送る大切な神経です。その出口にあたる「視神経乳頭」には、もともと中央にくぼみがあり、この部分を「陥凹」と呼びます。

視神経の線維が減ると、このくぼみが相対的に大きく見えるようになり、健診で「視神経乳頭陥凹拡大」と指摘されることがあります。

ただし、陥凹が大きいからといって、必ずしも病気とは限りません。生まれつき視神経乳頭の形に個人差があり、病気がなくても大きく見える方もいます。

 

■緑内障との関係

緑内障は、視神経が少しずつ障害され、視野が欠けていく病気です。眼圧の影響などによって網膜神経節細胞や神経線維が傷み、視神経乳頭の形に変化が現れます。

視神経乳頭陥凹拡大は、その変化を捉える重要な手がかりのひとつです。一方で、指摘されたすべての方が緑内障というわけではないため、眼科で総合的に判断する必要があります。

 

■自覚症状がなくても受診したほうがよい理由

緑内障の視野障害は、初期には自覚しにくいことが少なくありません。片目ずつゆっくり進むことも多く、見えづらさを感じたときには、すでに進行している場合があります。

緑内障は完全に元に戻すことが難しい一方で、早期発見と早期治療によって進行を抑えられる可能性が高い病気です。健診での指摘をきっかけに、今の状態を確認しておくことが大切です。

 

■眼科ではどんな検査をするの?

視神経乳頭陥凹拡大を指摘された場合、眼科ではひとつの検査だけでなく、複数の検査を組み合わせて総合的に判断します。

・眼圧検査:目の圧を測ります。

・眼底検査:視神経乳頭の形や色調を確認します。

・画像検査(OCTなど):視神経や網膜神経線維の厚みを評価します。

・視野検査:見えていない部分がないかを調べます。

・角膜厚測定:眼圧評価の参考にします。

・隅角検査:房水の流れ出る角度を確認します。

健診では「疑い」の段階で見つかることが多いため、精密検査によって、治療が必要か、経過観察でよいかを見極めていきます。

 

【こんな方は早めの受診をおすすめします】

・健診で「視神経乳頭陥凹拡大」と書かれた方

・「緑内障疑い」「要精密検査」と指摘された方

・40歳以上で眼底異常を指摘された方

・家族に緑内障の方がいる方

・以前「異常なし」と言われたが、その後検査を受けていない方

 

■視神経乳頭陥凹拡大=必ず緑内障、ではありません

視神経乳頭陥凹拡大は緑内障の代表的な所見ですが、緑内障以外の視神経の病気でもみられることがあります。そのため、眼科では視神経のへこみの大きさだけでなく、視力、色覚、左右差、視野異常との一致、視神経の色調なども含めて総合的に判断します。自己判断せず、必要な検査を受けて正しく確認することが大切です。

 

■石田眼科大崎クリニックからのご案内

健診で「視神経乳頭陥凹拡大」を指摘されても、すぐに緑内障と決まるわけではありません。しかし、放置してよいとも限りません。大切なのは、今の状態をきちんと確認し、必要に応じて経過をみていくことです。石田眼科大崎クリニックでは、健診や人間ドックで視神経乳頭陥凹拡大を指摘された方、緑内障が心配な方のご相談を承っています。症状がなくても、気になる結果があれば早めにご相談ください。

 

■よくあるご質問(FAQ)

Q. 健診で視神経乳頭陥凹拡大と書かれていました。緑内障ですか?

A.必ずしも緑内障とは限りません。生まれつき陥凹が大きい方もいます。ただし、緑内障の初期所見であることもあるため、眼科で詳しい検査を受けることが大切です。

Q. 症状がないのですが、受診したほうがよいですか?

A.はい。緑内障は初期には自覚症状が少ないため、症状がなくても進行していることがあります。健診で指摘された場合は、眼科受診をおすすめします。

Q. どんな検査をしますか?

A.一般的には、眼圧検査、眼底検査、視神経の画像検査、視野検査、角膜厚測定、隅角検査などを行い、総合的に判断します。

 

■参考文献・出典

日本緑内障学会(日本眼科学会 病気の解説:緑内障) – https://www.nichigan.or.jp/public/disease/name.html?pdid=35

公益社団法人 日本眼科医会「緑内障ってどんな病気?」 – https://www.gankaikai.or.jp/info/detail/glaucoma.html

Glaucoma Research Foundation: Optic Nerve Cupping Explained – https://glaucoma.org/articles/optic-nerve-cupping

Mayo Clinic: Glaucoma diagnosis and treatment – https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/glaucoma/diagnosis-treatment/drc-20372846

PMC: Neuro-Ophthalmological Optic Nerve Cupping: An Overview – https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8684388/

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